マンハッタンからハドソン川を渡り、車でちょっと走ったところにあるEnglewoodで毎年8月に行われるバイオリンキャンプの最終コンサートへ昨日、生徒達を応援しに行って参りました。
Elizabeth Morrow School、略してEMSと呼ばれるこの学校は普段は私立の小中学校なのですが、夏のこの1週間だけはニュージャージー州やニューヨーク、コネチカット等から400人のバイオリン、ビオラ、チェロ、そしてハープの生徒達が集まって音楽キャンプが行われます。主催者、アメリア・ゴールド師はジュリアード卒の経歴をもち、自身の4人の子供達もこのキャンプに参加しており、エネルギッシュに400人の巨大オーケストラをリードします。彼女の常にポジティブな姿勢とパッションあふれる教えに生徒達もみんな一つになって素敵な1週間をすごし、一番下は5才から、上は高校生がカウンセラーとして小さい子達を手伝いながらコンサートで美しいハーモニーを奏でました。
今年で20周年のこのキャンプに当バイオリン教室からは3人の生徒が参加し、Opus 118 Harlem School of Musicで教える生徒も10人近く参加。夏休み中、練習が途絶えがちになる生徒達にとってこのキャンプはモチベーションを上げる最高の機会です。参加するためには春にオーディションを受け、合格すると初夏に準備して行かなければならない曲の楽譜が送られて来ます。年齢やレベル別に違うグループに選別されますが、今までやって来た事よりも難しい曲が送られてくるので生徒達はキャンプまでしっかり練習しないと準備が間に合いません。さらに、キャンプ事務所からは「準備が出来ていない生徒はグループのレベルを下げるか、キャンプから帰される事もあります。」という忠告メールも来るのでダラダラ練習をさぼっていた生徒はそれから突然練習をしだしたり(笑)。。。
みんなそれぞれに努力して難しい曲もしっかり弾けるようになり、楽しく1週間を過ごしたようです。このキャンプに参加する生徒達はみんな姿勢、音程など基礎的な土台がしっかりしており、非常にレベルの高い合奏が行われます。Mostly Mozart Orchestraの同僚も4人、自身の子供達を参加せており、プロの演奏家も信頼の置ける最高の音楽キャンプなのです。終演後にアメリア先生に挨拶に行くと、私の生徒達を褒められ、来年はキャンプの先生として参加してほしいと言われました。アメリア先生に褒められるのはとっても光栄です。参加出来るかどうかまだわかりませんが、この素敵な学校の仲間入り出来ればしたいと思います。
コンサート修了後は学校のすぐ外で色とりどりのカップケーキが振る舞われ、子供達は応援しに来た家族と楽しく過ごしました。
バイオリンの練習は1日さぼると2日分の遅れが出る、と言います。たまには息抜きも必要ですが、このキャンプでバイオリンの楽しさを再発見した生徒達、練習は休み過ぎないようこれからも頑張って行ってほしいと思います!